経営者の資産管理が難しい理由は、資産が複雑だからではありません。法人の現預金、法人保険、役員報酬、自社株、個人の運用資産、不動産、そして相続。それぞれに専門家がついているのに、全体を一枚にして見る人が誰もいない。この構造こそが本質的な問題です。
税理士の提案は税務の最適化であり、資産運用の最適化ではありません。証券会社は預かり資産を、保険の担当者は保険を見ます。各提案は個別には正しくても、足し合わせたとき全体最適になっている保証はどこにもありません。例えば、法人に現預金を厚く残す判断と、個人の老後資金の積立と、退職金の準備は、本来ひとつの設計で決めるべき変数です。
経営者に必要なのは、もう一人の専門家ではなく、専門家たちをつなぐ一枚の設計図です。
第一歩は、法人と個人の資産・負債を一枚の表に合算することです。法人現預金・保険の解約返戻金・自社株の評価額・個人資産・不動産・借入。並べてみると、資金がどこに滞留し、どこが手薄かが見えてきます。そのうえで、役員報酬と退職金のバランス、法人資金の運用、承継の方向性を、目標から逆算して決めていきます。
税務・法務の最終判断は各専門家の領域です。私たちの役割は、その手前で全体の設計図を描き、各専門家への「正しい問い」を用意することにあります。
決算のタイミングに合わせて、法人と個人をまとめて棚卸しする習慣を持つ経営者は強い。マネーテラスの経営者向け診断は、この合同レビューの土台となる現状整理を無料で提供しています。
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